上昇が続く金への投資「純金信託」を解説

目次

金地金に裏付けられた純金信託(1540)

こんにちは、箱男です。

本日は箱男の投資先としてメインとなっている純金信託(1540)について解説します。

世界情勢が目まぐるしく変化する中で、「有事の金」という言葉は昔から言われています。金投資に興味はあるけれど、具体的にどうすればいいのか、今後の見通しはどうなのか。箱男的な目線で解説していきます。

1.純金信託(1540)その主な特徴

純金信託(1540)とは、東京証券取引所に上場しているETF(上場投資信託)の一つで、金地金に裏付けられた投資信託です。純金信託というETFを購入することで、間接的に「金」に投資していることになります。

主な特徴

  1. 現物に近い値動き: 金の国際価格(ロンドン金価格など)に連動して値動きするように設計されています。そのため、現物の金地金を購入するのとほぼ同じような感覚で、金の価格変動に投資できます。
  2. 小口から投資可能: 現物の金地金を購入するには、数十万円から数百万円といったまとまった資金が必要になりますが、純金信託は株式と同様に、数万円程度から購入できます(株価変化による)。
  3. 高い流動性: 東京証券取引所に上場しているため、株式と同じように、証券会社の口座を通じてリアルタイムで売買できます。現物取引に比べて、換金性が非常に高いのが魅力です。
  4. 保管の手間・コスト不要: 現物の金を購入すると、盗難のリスクや、保管場所の確保、保管料といったコストが発生します。純金信託であればこれらの手間が不要です。

2.純金信託(1540)のメリットとデメリット

どのような投資商品にもメリットとデメリットがあります。純金信託のメリットとデメリットをしっかり把握しましょう。

メリット

  • インフレヘッジ: 金は、紙幣の価値が下がるインフレ時に、その価値を保全しやすいとされています。物価上昇局面では、実物資産である金の価値が見直されやすい傾向があります。
  • 安全資産としての特性(有事の金): 経済不安、地政学的リスク、金融危機などが発生すると、株式などのリスク資産が売られ、金のような安全資産に資金が逃避する傾向があります。ポートフォリオに金を取り入れることで、リスク分散効果が期待できます。
  • 手軽さ: 前述の通り、少額から手軽に始められ、保管の手間もありません。投資初心者の方でも参入しやすいのが魅力です。

デメリット

  • 金利・配当を生まない: 金は、株式のように配当金を生んだり、債券のように利息を生んだりすることはありません。保有しているだけでは、インカムゲインは得られず、売却益のみが収益源となります。
  • 管理費用(信託報酬): ETFであるため、信託報酬(管理費用)が日々差し引かれます。これは保有コストとなるため、長期保有する際には無視できない費用です。
  • ボラティリティ: 安全資産とはいえ、金価格は常に安定しているわけではありません。市場のセンチメントや需給バランス、中央銀行の金融政策などによって、価格が大きく変動するリスクは無視できません。

3.現在の世界情勢を背景にした今後の展望

2025年7月現在、世界の経済・金融市場の状態を踏まえて金の今後の展望を考えていきたいと思います。

  • 地政学的リスクの継続: ロシア・ウクライナ情勢の長期化、中東地域の不安定化、米中関係の緊張など、世界の地政学的リスクは依然として高い水準にあります。これらのリスクが高まるたびに、安全資産としての金への需要は高まる傾向にあります。
  • インフレ圧力と中央銀行の金融政策: 世界的なインフレ圧力は依然として警戒されており、各国中央銀行はインフレ抑制のために高金利を維持するか、あるいは利下げに慎重な姿勢を続ける可能性があります。一般的に、金利が上昇すると金利を生まない金の魅力は相対的に薄れるとされますが、インフレが強く意識される局面では、金が実物資産としての価値を評価されやすい側面もあります。
  • 主要国の景気動向: 米国や欧州、中国などの主要経済圏の景気動向は、金融市場全体、そして金価格にも影響を与えます。もし景気後退懸念が高まれば、リスク回避の動きから金が買われる可能性があります。逆に、景気が過熱すれば、金利上昇観測から金には逆風となることもあります。
  • 新興国の需要: インドや中国といった新興国では金の宝飾品や投資としての需要は根強く、これらの国の経済成長が金価格に影響を与える可能性も少なからずあるかもしれません。
  • 中央銀行の動向: 近年、世界各国の中央銀行が外貨準備として金を買い増す動きが見られます。これは、米ドルへの依存を減らす「脱ドル化」の動きや、自国通貨の信認強化といった目的があるとされ、金の需要を底上げする要因となっています。

これらの要素を含めて考えると今後の金価格は以下のようになるのではと箱男は考えます。

短期的

地政学的リスクや主要国中央銀行の金融政策、特に米国の金利動向によって変動しやすいと言えます。

中長期的

インフレ圧力の継続、地政学的リスクの常態化、中央銀行による金の買い増しといった需要が金価格を支え、上昇トレンドを形成する可能性も考えられます。

ただし、金が常に右肩上がりに上昇するわけではありません。金価格には周期的な変動があり、一時的な下落も起こりえますので注意が必要です。

まとめ

金や純金信託(1540)への投資で大事なのは「なぜ金に投資するのか」ということです。

  • ポートフォリオのリスク分散
  • インフレヘッジ
  • 有事の備え

箱男は上記の理由を踏まえて純金信託に投資をしています。

個別株のような大きな価格変動や高配当があるわけではないのでそれらを望んでいる人には不向きな投資先だと思います。

近年は不確実性が高まっているので、純金信託はリスク分散で安心感をもたらしてくれる投資先だと箱男は考えています。

当情報は、投資勧誘を目的としたものではなく、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載された情報に基づいて被ったいかなる損害についても一切の責任を負いません。投資を行う際は、ご自身の判断と責任において慎重に行ってください。

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